室戸市佐喜浜町の土佐あかうし生産者「山口さん」

高知県東部で土佐あかうしを放牧で育てる山口さんを訪ねる

 

今回の生産者様訪問は高知県東部の室戸市佐喜浜に牛舎を構える山口さん。山口さんの牛舎前には見渡す限り牧場という広いスペースがあり多くの土佐あかうしが自由に草を食べたり、水遊びをしたり、寝そべったりして過ごしており自由そのもの。

 

 

広い敷地でゆったり過ごす土佐あかうし

山口さん室戸の土佐あかうし生産者

山口さんの牛舎は本舎となる大きな建物の出入り口から牛が出ていくと目の前がそのまま放牧場。海沿いを走る国道から山のほうに5キロほど入った山の中にあり周囲は森という素晴らしい環境です。牛舎の牛が移動する通路が綺麗に整備されており、あかうしが自由に出入りできるように工夫されています。山口さんの土佐あかうしは人慣れをしていて常にリラックスしている印象です。

 

餌の時間になると自分で牛舎に帰る牛たち

牛舎に帰る牛たちの画像

あかうしの移動

日々のルーティーンを覚えている牛たちは午後3時くらいになると綺麗に整列して同じ方向に歩き出し、一斉にご飯を食べに牛舎に移動をします。順番を抜かす事無く前の牛の後ろをゆっくり歩いている姿は圧巻でした。土佐あかうしはオットリしていて飼いやすいという事を聞きますが確かに見ていると大人しくて賢いなと感じます。

 

土佐あかうし生産を活かしていきたいと言う山口さん

佐喜浜のあかうし生産者

土佐あかうし生産者山口さん

土佐あかうし生産者山口さん

土佐あかうし生産者山口さん

 

山口さんは若い世代を含めた交流もしているそうで土佐あかうしの牧場を使った観光施設のようなものもやりたいと考えているそうです。山口さんのあかうしの飼育施設、牧場は広くて美しい木々のある山の中にあり、全国から人に来てもらって観光をしてもらったり、土佐あかうしを見てもらったり、キャンプやバーベキューが出来る施設を目指したいとのこと。

 

山口さんの今後の展望とは?

山口さん土佐あかうし生産者

山口さんは「人と交流するのが好き」で、牧場で生産するだけではなく観光施設のようなものにもしたいという考えがあるそう。牧場の土佐あかうしを見てもらったりキャンプをしたり、バーベキューをしたりできる施設を考えているようです。高知の自然を満喫できる施設になりそうですね。

 

山口さん本音で語ってインタビュー!

土佐あかうしインタビュー

 

土佐あかうし協会

消費者の方にあかうしをどういう風に食べて欲しいですか?

山口さん

それは消費者が好みで食べて欲しい。やけどあんまり味をつけんほうがえいと思う。焼肉のタレとかね。

土佐あかうし協会

一番やりがいを感じる瞬間ってどんな時ですか?

 

 

山口さん

牛がたか~く売れた時。(笑)安かったら一生懸命がんばったのに~ってなる。けんど、頑張りが足りんかったきとも言えるし。評価が高かったら嬉しい。

土佐あかうし協会

山口さんが目指すあかうしの方向って?

山口さん

観光をやっていこうかなと。観光農園にしたら牛を売りにいかんでえいし。可愛い可愛いってやりよったらえいろ。

土佐あかうし協会

佐喜浜があかうしを育てるのに適している点は?

山口さん

温度差もあるし結局、涼しいわね。扇風機がないき。よそみたいに建て込んでないし(家屋が)

土佐あかうし協会

放牧したら良さがあるんですか?

山口さん

足腰は強くなるし。ストレスは減るろうけど。上を目指してやりゆうけど彼らは(あかうしは)どう思いゆうかわからんけど。

土佐あかうし協会

山口さんにとって、あかうしとは?

山口さん

人生です

土佐あかうし協会

さすがです(笑)(スタッフ一同)

 

 

山口さんを訪ねて

山口さんの牛舎は放牧をメインにされているので放牧場に併設した解放感あふれるものです。牛たちが放牧場に出ていく通路、入っていく通路がきちんと整備されていて通路を順番に牛が移動していきます。牛たちはかなりの自由を与えられているのでストレスが少ないように感じました。山口さんが初めて土佐あかうしを始めたころの牛舎も今でも残されており、木製の牛舎で最初は2頭から始めたということでした。現在では牛も増えて大家族となっていますが土佐あかうしならではの人懐っこく大人しい性格もあって列を作って移動している姿は圧巻でした。山口さんの飼育方法は餌の時間になると自作の配合餌を牛舎で与え、主に牧草は放牧している自然に生えているものを食べさせています。日頃から牛に運動をさせることで足腰を強くし健康を維持しつつストレスを軽減するという飼育でした。あまり欲を感じない方ですが他の生産者様と同様に「牛が高く売れたらうれしい」「牛を高く評価されたら嬉しい」という事で生産する以上、手塩にかけた牛が消費者に高く評価されることは何よりの喜びという事でした。